恐るべし、アップルの戦略

BloomBerg(2021/02/18)によると。アップル(AAPL)は、6G(第6世代移動通信システム)技術開発のための人材を募集しているそうです。
まだ、5Gの実用化が進んでいないのに、2030年に実用化される「6G」技術をなぜ今始めるのか?

それは、アップルが長期ビジョンに基づいて、ストーリーを作っているからに他ならないと考えます。
アップルは2020/12/22、自動運転車を2024年に生産を開始する計画とReuterが報じています。

これから連想されることは、アップルは携帯やパソコンビジネスから、モビリティの会社に変わろうとしているということです。
それも、これまでの自動車とは全く違う新しい自動車「テスラ」さえ凌駕してしまうモビリティの世界を作ろうとしていると思います。

それが、エネルギーとなる「バッテリー」、眼となる「センサーやカメラ」、制御のための「自動運転(AI)」、通信技術の「6G」なのです。

これらの技術に投資し、得意のファブレス(工場を持たない製造業)のノウハウを最大限活用し、モビリティの2030年を征服すると思われます。

地球上に数億台のアップルカーが走行するようになった時、それらの自律行動可能なアップルカーがセンサーとコントローラを具備し、「数億台」×「数億台」のメッシュ通信が超高速、超低遅延で可能になることです。Googleがストリートビューのために、世界中の道路を撮影していますが、アップルカーでは世界中の情報が、リアルタイムで集まるようになります。

道路の混雑情報はもとより、スーパーの行列、ビル工事の進捗、車両の追跡、(もしかすると人の追跡)、目的場所への最適な経路選択、アップルカーが人の眼となり、人の経済活動の可視化ができるようになります。

「5G」でなく、「6G」なのは、

  • 6Gの仕様に、アップルカーで必要な要件を入れる
  • 政府の電波行政(許認可)と密着に係わるためイニシアティブをとる

という狙いだと思います。

ビジネスとしてうまくいくかどうかはわかりませんが、iPhoneの製造会社が・・・とんでもないビジョンと戦略だと思いませんか?
日本企業も「ソニー」や「任天堂」のように、これまでのビジネスモデルとは異なる新たなイノベーションを起こす企業がでてくることを期待しています。

これからの製造業は、

  • ファブレス(工場を持たない製造)
  • 現実×仮想(デジタル)=遠隔操作、自動運転、ロボット、ドローン、AR、VR

をベースにビジョンや戦略を作り、イノベーションが起こるのではないかと思います。

Apple Inc. (AAPL)の株価

Apple iPhone 11 Pro 256GB

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