デジタル化とはなにか?

デジタル化の本質とはなにか?について、私見を書きたいと思います。
デジタル化の本質は、

  • 情報のビット(2進数)化
  • コピーや通信しても劣化しない

本質はこれだけです。これがデジタル革命につながるのは面白いですね。
劣化しないのは、実は言い過ぎですが、誤り訂正用のビットが付与されていて元のビットに復元できるようになっています。
パリティ、チェックサム、CRCなどの数学的な計算により正しい情報に戻せるようになっています。
ビット化けが多数同時に発生すると復元できないこともありますが、再送処理などでリカバリできるようになっています。
コンピュータの内部や通信機器などが処理をしているので、一般的には、気にしなくてもよいことです。

デジタル化の特徴

デジタル化はビット化であると同時に、以下のデジタル化の特徴点がでてくる。

  • 通信帯域が高速になれば、比例して高速に処理できる(高速化)
  • 高密度化により大量に処理できる(大容量化)
  • 高速化、大容量化にしたがいビット単位のコストは安くなる(低コスト化)
  • 1対多のブロードキャストにより大量に同時に配布できる(大規模化)

アナログ情報のデジタル化(例)

アナログ情報がデジタル情報になることで、劣化のないコピー(通信)が、デジタル化の特徴である高速、大容量、低コスト、大規模を享受できるようになりました。以下のようなアナログ情報は、デジタル(データ形式)に変換されていきます。

アナログ情報デジタル情報主なデータ形式
文書テキスト情報プレーンテキスト、PDF、html
写真、画像画像情報JPEG
音声(カセットテープ、ラジオ、電話)音声情報MP3
映像・動画(ビデオテープ)映像・動画、YouTubeなどMPEG4,3GPP,MOV,AVU,WMVなど
アナログ情報とデジタル情報(主なデータ形式)

デジタル変換

デジタル化した情報は、変換できるようになります。人工知能(AI)技術の進展により、以下のような出力ができるようになってきています。

出力\入力紙・現実テキスト画像音声動画
コピー機プリンタプリンタプリンタ
テキスト情報抽出
変換・正規化
翻訳
物体認識
人物特性
音声認識
感情認識
物体認識
状態認識
人物認識
画像スキャナー
カメラ
文字画像化
映像化
形式変換
フィルター
美肌処理
カラー化
スペクトラム化
映像化
フィルター
カラー化
音声レコーダー
形態電話
スマホ
音声合成音声化ボイスチェンジ
転調
音声抽出
動画ビデオカメラ
スマホ
音声合成
アバター作成
スライドショー
アニメーション
ムービー作成
アバター作成
形式変換
フィルター
美肌処理
カラー化
デジタル変換のパターン

これまで、デジタル革命で成功した企業

デジタル革命とは、コンピュータやインターネットが高速、大容量、低コスト、大規模になることで、何を実現させるか?ということです。
その活用と破壊的イノベーションで成功した企業が、IT企業の雄であるGAFAMの5社と言えます。

  • Google(Alphabet)
  • Amazon
  • Facebook
  • Apple
  • Microsoft

デジタルのインフラがさらなる進化

デジタルのインフラが、高速、大容量、低コスト、大規模という進化をとげました。
従来のアナログ情報がデジタル化され、以下の機器を活用し、大量に処理できるようになります。

  • コンピュータ、パソコン(情報)
  • インターネット(通信)

通信では、1ms以下の低遅延無線通信である「5G」などが実用化され、同時、高速、低遅延通信が使えるようになってきています。
これにより、これまで考えられなかったシナリオが展開されることになります。ポイントは、現実世界と仮想世界をどのようにつなげるかです。
スマートシティ、スマート農業、スマートファクトリー、遠隔医療、教育・テレワーク、スポーツのVRなど、これまでなかったようなサービスが展開されるでしょう。

個人的な妄想ですが・・・、数万台~数百万台の車がブロックチェーン技術で双方向通信でメッシュにつながり、それぞれの車が最適なルート選択や配送の共有などを自動運転で行うような世界になるかもしれません。

そういった将来を夢見るのも面白いのではないでしょうか?

デジタル化とはなにか?” に対して2件のコメントがあります。

  1. 勝山恒男 より:

    デジタルのインフラ化と仰るように、デジタル情報は、情報の統合・交換・共有の土台になったことがは大きな意義だと思います。これが、最近の「データ化」につながっています。このデータ化も、経済活動から生活情報の情報化に続いて、IoTや環境の情報化に発展しています。その中で指摘されているビッグデータには、仰るような光と共に影もあるのではないでしょうか。あまりに大量過ぎて、また、解析をしないと分からない情報も多く、そこをAIに頼ろうとしていますが、この正しさは課題です。また、大量すぎて、自分の好みに応じた取捨選択をすると実態をゆがめてしまう恐れもあり、分断につながります。(意図的にそうする人もでてきています。)
    この光と影を考えた技術の進化が必要です。次の技術は何に注意すべきか。考えなくては。

    1. nitc-manager より:

      コメントありがとうございます。
      影の部分も、のっぴきならない状態になっています。資本主義の限界というか、富の集中(個人資産が1国の国家予算を超える状態になっています)は加速していますし、環境破壊や温暖化問題は止まる見込みもありません。SDGsも現実の危機から目を背けることを許す「免罪符」となってしまっています。技術の進化と共にその技術を扱う人も進化することが必要だと思うこの頃です。

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